日本から海外旅行をするんだったら、飛行機を使うのが一般的だ。
初めて成田空港に行ったときは、各国へのフライトが表示されたあの電光掲示板を見て、「ここから世界のどこへでも行けるんだ…!」と感動したものである。しかしそれも慣れてしまうと、空港に着いた途端ゲートに直行し、携帯を見ながら暇を潰すようになる。
2017年、ドバイに行ったとき、ひょんなことから丸3日滞在期間が延びた。
何をしようかと考えたいたとき、ドバイからさくっとオマーンにバスで行けることを知った。
バスで国境越え!!
今までやったことのない新しい旅行手段に胸が高鳴った。
よっしゃー行ったるで!!!!
バス乗り場へ
個人ブログの情報をもとに、チケット売り場にたどり着く。
チケット売り場のオバチャンこわ~
「パスポート出して!ビザは?!片道?!往復?!ていうかアンタ1人?!」
発するすべての言葉にびっくりマークをつけないで。HISの窓口対応のお姉さんが恋しい。
なんとかチケット購入。バスに乗る。ていうか海外ってこんな新幹線乗るノリで行けるんだね。
バスの中、なんか、中東の匂いがもわっと…。
いざ出発!
アラブ首長国連邦は中東ですから、都市部のドバイを抜ければ砂漠。
国境に近づくとこんなかんじ!
そして、ついにボーダークロス!
Departureって書いてある!!
これが陸路の出発ゲートかー!なんて感動していると、スタッフから乗客にバスから降りるように指示がくだる。
みんな、自分の荷物を指定された箇所に置くように言われてるようだったので、私もならう。
そして麻薬犬が登場!
これがここの手荷物検査なのね。中身を見せたりすることはもちろん、空港では一般的な液体物のチェックとかはありませんでした。
出国手続き→入国スタンプをもらって、いざオマーン入国。
うおー!今国境の上にいるじゃん!!
グーグルマップで国境のラインを踏んだとたん、ドバイで購入したシムカードの会社からショートメッセージが届いてびっくり…電話とかネットって一体どういう仕組みで電波とばしてるの?
ネットの情報を元に目的地到着☆のはずが…。
走ること数時間、バス停らしき場所に到着。
なんかおもむろにバスからおろされたけど…。
なんかここ、ブログで読んだ情報の降りる位置と違う…!?
やばいやばいやばい。どうしよう。どこだここは。あわてて近くの乗客に話しかけけ、同じ行き先の人を探す。
結局、同じようにバックパック旅をしていたフィンランド人のお姉さんとホテル周辺の目的地までたどり着けました。
素敵なお姉さんだったなあ。ところで海外で一人旅してて思うけど、旅先で出会っただけの人に電話番号とか教えちゃう外国人多くないか?個人情報とは。
帰り道
オマーンでの短い滞在を終えて、帰りもバスで。夕方~夜の移動だったので警戒心は高めに。
帰りはここからバスに乗りました。
走ってると夜に。
ライトアップされてるモスクがそれはそれは美しくて…!窓にへばりついてました。
行きと同じ国境にたどり着きました。今度は免税店もありました。絶対なんにも売れてないよね。
一つだけ、行きと違ったのは、手荷物検査をされたのが男性だけだったということ。
オマーンから出国する際に、男性だけバスから出るように言われる。
女性は麻薬とか持ってないって安心されてるってこと?って思って、隣の女性に聞いてみたら、
「中東は女性の地位が低いから、女性が麻薬なんて持てるわけないって思われてるのよ。要するに、私たちは見下されてるのよ。」って。へえ。
私はバスに乗ったまま、手荷物検査も受けずに無事UAEに入国し、数時間バスにゆられてホテルに帰った。
自分でやったるって感覚がたまらん。
なんとも一人旅の醍醐味がつまった旅であった。
まずバスで国境を越えるっていうのが、人生初めての経験でわくわくした。
誰が書いたかもわからない個人ブログの情報を頼りに、知らない土地を走り回る。
案の定、ブログ通りの旅にはならず動揺するも、全く知らない外国人をなんとか頼って目的地にたどり着く。一生懸命した英語が生きる瞬間でもある。
私は仮に湧き出るほどのお金があっても、プライベートジェットの旅を選ばないだろう。
この、自分の足で地球を歩いてるって感覚が、なんともたまらないのです。
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