遺伝カウンセリングを受けた。
出生前診断についての医師から一通りの後、
私たちはNIPTを受けるかどうかの決断に立たされていた。
旦那との話し合いを振り返って、
争点や今の気持ちを残しておきたいと思う。
出生前診断なぜ受ける?
胎児の染色体異常の有無について、
先に知ることのメリットは大まかにこんなところだろう。
(1)陰性だった場合
①産むまで不安や心配なく過ごせる。
(2)陽性だった場合
①人工妊娠中絶を選択することができる。
②産む場合は、その後の生活を考えて、先に勉強しておくことができる。
それぞれについて、もう少し深く考えてみたいと思う。
陰性だった場合:産むまで不安や心配なく過ごせる…?
NIPTの結果を陰性で受け取った場合、
それは安心することだろう。
少なくとも、産まれてくる子が
13・18・21トリソミーである可能性は極めて低くなる。
しかし、少なくとも、その3つではないだけだ。
この世の中に障害の種類なんて他に無数にある。
病院からもらった資料によると、
胎児の先天性疾患のうち、
染色体疾患(要するに13・18・21トリソミー)
の割合はなんと4分の1。
つまり、4分の3は、13・18・21トリソミー以外の
先天性疾患を抱えているということ!
じゃあ、NIPTが陰性=健常児→安心って考えるのは
安易なのでは…?
なぜ13・18・21トリソミーばっかり
みんな気にするんだろう?
陽性だった場合①:人工妊娠中絶を選択?
感覚としては、中絶は絶対無理だと思った。
染色体異常の結果、命が長く持たなくて、
産まれてから悲しい思いをするのは嫌だ、
という気持ちはあった。
でも、命が「止まる」のと、「止める」のとでは
全然意味合いが違う。
これがまず先に思ったこと。
しかし、綺麗事ばっかりいっていられない。
産んだ子を、きちんと育てられるか?
ここに覚悟がないと、親も子どもも不幸になるから、
中絶という道があるんだと思う。
それは健常児でも、障害児でも。
どんな子なら育てられて、どんな子なら育てられない?
そこで私たちが次に抱いた疑問。
”なんで遺伝子疾患のある子だと育てられないの?”
私たちは障害を持つ子どもを育てることが
どんなに大変か知らない。
きっと、医療ケアに時間を取られて、
自分自身の時間がなくなってしまうんだろう…
とは想像がつく。
あとはお金とか?
じゃあ、健常児は手がかからないの?
お金がかからないの?
ってわけでもないと思う。
それぞれ戦っている世界が違うだけで。
健康に産まれても、
精神を病んで自殺を選ぶ人だっている。
こういう子だったら「大変」で、
こういう子だったら「楽」なんて、
そのボーダーを決めるのは本当に難しいことだ。
きっと「順調な子育て」なんてこの世に存在しない。
子どもに対して
「こうでなければならない」
っていう期待を押しつけないようにする練習を
今のうちからしていこうと思った。
陽性だった場合②:産まれるまでに勉強しておくことができる?
陽性でも産む決断をする場合、
最大のメリットはこれかなあと思った。
物理的な準備ができる。
・特別支援のある保育園や専門医のリサーチ
・特別に必要なものがあれば買う
出産後にやるより今からの方が余裕があるかもしれない。
ただ、これらに
NIPTの費用(約20万)の価値があるかと考えたとき、
そこまでではないかな…と判断した。
私も旦那も教育に携わる仕事をしているので、
別に「自分の」お腹の子の状態に関係なく
そういうことは勉強しておく価値があるかなって思えて。
というわけで結論!
NIPTも含めた出生前診断はしないことに決めました!
「生きてるだけで100点満点」
この初心を子育てのときにも忘れないようにしたい。
家族や友達から受けた言葉も、
自分たちの価値観を問いただす意味で
かなり参考になりました。
よろしければ次回の記事もご覧ください。
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