声を大にして言いたい。
夫の海外転勤についていくなんて、絶対に嫌だ。
かくいう私も、昔は、商社マンの嫁になって駐在妻として各国に渡り住むことを夢見たものだ。
しかし。
東南アジアに単身滞在中、駐在妻にこれでもかというほど会ってきたが、文字通り海外生活を謳歌できている女性には一人も出会えなかった。一人も、だ。
今回は、駐在妻の苦悩を3つ、友人の経験をもとに記していきたいと思う。
「いろいろな国旅行してるみたいで幸せそうじゃ~ん♡」という脳内お花畑の婚活女子に、ぜひこの記事を読んで覚悟を持ってもらえればと思う。
宝を持ち腐らせる女達
夫の海外転勤についていく場合、基本的には妻は仕事ができない。
大抵の場合は夫の方に「就労ビザ」が発行され、その家族はその国で働くことを許されていないからだ。その国の国民の雇用を守るためにある制度である。
行く国にもよるが、海外駐在はほとんどの企業において出世コースである。稀に左遷もあるが。
そして大企業のエリートをつかまえる妻はどんな女性かっていうと
・旦那と同じ大学で出会い結婚に至った人(高学歴)。
・旦那と同じ会社で働いていて職場恋愛した人(妻もエリート)。
である。
つまり、駐在妻にはある程度仕事のできるハイスペが多い。
私の友達は日本でメガバンクの総合職として働いており、そこで夫と出会い結婚した。
ところが夫の海外赴任が決まり、仕事を休職することになり、専業主婦となった。
いやーもったいないにも程がある。
社会の損失と言っても過言ではない。
働いていたら社会全体に利益をもたらし得る人間が、夫に味噌汁作ってるだけの毎日を送るなんて。
日本にいたら出世の未来もあったかもしれなかったのにね。
雅子妃を見てるようだ!
マンションのママ友カースト
これだけは絶対になめない方がいい。
海外の日本人社会はせまい!
何をするにもどこに行くにも誰かが見ている。
働けない暇な駐在妻たちが意味のないランチ会やらホームパーティを開催した先には、噂話の嵐。
想像しただけでゲンナリだ。
また、旦那の職業によるカースト制度も存在する。
私の印象では、バンコクには
カースト最上級:大使館
カースト上位:商社、銀行・証券
カースト中位:大手メーカー
カースト下位:中小メーカー
えた・ひにん:現地採用
といった階級が存在した。
子どもの学力やいじめ問題でもママ達はいつもケンカしてるし、
いったい駐妻のどこが幸せなの?
子どもの転校
ポジティブな見方をすれば、子どもが異なる地で様々な経験をし、転校するごとにコミュ力をアップさせるといった転校によるプラスの効果も期待できる。
しかし、そんなに順応性が高い子ばっかりじゃない。
内向的な子にいきなり転校先で外交的になれったって無理だ。
そしてせっかくできた大切な友達とのお別れは子どもにとっても辛いもの。(むしろ辛くあってほしいものだよね。)
海外を転々とした子どもが共通して持つ疑問に
俺はどこの成人式に行くの?
といったものがある。
転勤族の子はどこの”ジモティー”にも所属していない。
それが悲しいと感じるかどうかは、その子にしかわからないが、私は中学高校時代を一緒に過ごした友達はこれからも一生続くと思ってる。
また、稀な例ではあるが、子どもが発達障害等の診断を受けている場合には、転勤族家族は極めて困難な状況に陥る。
私の友達(駐妻)で、子どもが障害を持っているが故に、受け入れてくれる日本語対応の学校が見つからず、夫を現地に残し泣く泣く日本に帰国したという人がいた。
未来に産まれる子どもがどんな体で、どんな性格で産まれてくるなんて知る由もなく、
子どもにとって”違う土地で暮らすこと”の負担は、時に計り知れない。
海外でメイドさん付きの大きなマンションに住んで、外国語を習ったり現地の料理を堪能したり、駐妻ってサイコー☆といったイメージは、一部本当であるが、その苦労を何も説明してくれていない。
もしあなたが今婚活をしていて、お相手が転勤族の場合は一度考えてみてほしい。
あなたはこれらの苦労を背負う覚悟はあるだろうか?
あなたのお相手は、これらの苦労に寄り添ってくれるだろうか?
イエスと答えたみなさんは、ごちそうさま、自信を持って結婚してください。
答えに迷ったみなさんは、もう少し、彼との信頼関係を深めて、よしと思ったときに結婚してください。
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